一夜だけの恋も、重い愛もいりません。〜添乗員しづの恋
「悪かったな、俺が誘ったばっかりに。なんなら明日、付き添ってもいいぞ」
 
「勢いでそんな事言ったら後悔しますよ? 正気に戻った時に、こんなオバサンに時間を使うの勿体ないって」
 
 この前、岡田が三宅くんに言っていた事をそのまんま。
 
 どうだ? とばかりに笑う私を見て、岡田が溜め息をついた。
 
「目がすわってるっつーの」

 岡田が、冷蔵庫から今度は水を取り出した。
 
「もうこれ飲んで寝ろよ」
 
「え、まだあんなにお酒入ってるのに?」
 
 私、酔ってないけど?
 
  ………のはずなのに、しかし気分が陽気になってきた。
 
 
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