バタフライ エフェクト
「きっと元寄に違いないと、直感しました」



あの時は、元寄からの連絡は途絶えて、野村から計画は失敗したとだけ伝えられていた高中さんは、元寄は臆病風に吹かれてどこかへ逃げたんだと思っていたらしい。



「だけど、違いました。殺害されていたことは、素人の目から見ても明白でございました」



頭蓋骨の傷が全てを物語っていた。



「どうしてパパは死体を隠そうと……?」



梨々愛に深く頭を下げるようにして、高中さんは言う。



「私を、守ってくださったのです」



だから決して悪くないのです、と高中さんは声を震わせた。



「……でも、私がずっとこの家にいなかったのに、パパは何もしてくれなかったの?」
と、心音ちゃんの声も震える。



「違うよ、心音。大丈夫だよ、そんなことは考えなくてもいい」

「わ、私が、本当の子どもじゃないから……、だからパパは、私のことなんて……」



「違いますっ!」
と、高中さんが声を張った。
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