バタフライ エフェクト
「あなたは罪を犯しています。……私は法律のことも罪の名前も詳しくはありませんが、江原田さん、あなたは間違いなく罪を犯しています」



私の言葉に、江原田さんは体を震わせて、涙を流した。



「それでも……、それでも私は」
と、江原田さんは言う。



「私は必死だったのです。息子と二人、豊かな暮らしを望んで……、どうにかあんな暮らしから抜け出したかった」



泣き出した江原田さんを見ても、私の心は優しくなれなかった。



「些細な変化から、大きな結果へ影響するんだそうです」

「えっ?」

「あなたが欲を出したばっかりに、香菜子さんを傷つけ、罪を負わせた。元寄を殺させてしまった」

「……違う」
と、江原田さんは首を振る。



「違わない」
と、梨々愛が強い口調で返す。



「あなたの欲や保身から、心音が傷つく原因を作っているんです」

「……えっ?」

「私はあなたを許さない」

「どういうことですか? 心音さんが傷つくって……」
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