バタフライ エフェクト
「そんな、香菜子様が……、亡くなった!?」

「そうじゃないと説明がつかないことが起きています。江原田さん、何とか逃げられそうですか? 走ってお家まで逃げて、鍵とかかけられないですか?」

「……走ったところで、追いついてみせるわ」

「香菜子っ」



香菜子はニヤニヤ笑っている。

私は、
「もうこんなことをしないで」
と、香菜子に頭を下げた。



「……?」

「梨々愛の体で、そんなことをしないで」

「……」

「あの子には何も罪がないの。梨々愛には、これからも笑って、あのままでいてほしいの」

「……」

「香菜子?」

「あはっ! あっはっはっはっはっ!! それはあなたの本心?」

「えっ、本心に決まっている……」



そう言う私に香菜子は、「哀れな子ね」と言って、こう続けた。



「この子の体に取り憑いて、記憶を共有出来たわ。ずっと小さな頃から、最近のものまでね。あなたにバレてはいけないことも」
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