バタフライ エフェクト
「なんで……?」



梨々愛は固い表情で、
「心音の時と、同じ……」
と、呟いた。



出入り口には私達がいた。

知穂や芹香を、屋敷の外はおろか、このランドリールームから運ぶなんてこと、きっと出来ない。






でも、いない。






どういうことなんだろう、と言いかけた時。

足首のあたりにひんやりした感触があった。



「えっ?」



そう発した次の瞬間。

視界が勢いよく流れた。



「紫っ!!」
と、梨々愛が叫んでいる。



何が起こっているのかわからなかった。

だけど、私の体は半分、ランドリールームの床下に潜っている。



「えっ? えっ?」
と、まだ理解が追いつかないけれど、足元から引っ張られているんだと、頭の片隅で思った。



「やだっ、やだっ」



抵抗するものの、床下にどんどん引きずりこまれていく。



梨々愛が繋いだままの手を、懸命に引っ張り上げようとしてくれていた。



「梨々愛!」
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