バタフライ エフェクト
少し時間が経ったように思う。
ふたりで懸命に写真と向き合っていたら、
「梨々愛様?」
と、声がした。
驚いて振り向くと、いつの間にか部屋の中央に知らない高齢女性と、さっき玄関を開けてくれた執事風のスーツ姿の初老の男性が、こちらを見て立っていた。
「……高中。そちらの方は?」
と、梨々愛が初老の男性に問う。
「近所にお住まいの江原田 洋子様でごさいます。心音様が江原田様のお宅にお邪魔した際のお忘れ物を、届けに来て下さったのです」
「……そうなの、心音の。江原田さん、すみません。心音は今、出かけていて」
江原田さんは微笑んで、
「出直しましょうか? 突然訪ねたものですから、失礼致しました」
と帰りかけたその背中に、梨々愛が声をかけた。
「私が預かります。ありがとうございます」
江原田さんは小さな鞄の中から、淡い色の洋服をまとったウサギのストラップを出した。
ふたりで懸命に写真と向き合っていたら、
「梨々愛様?」
と、声がした。
驚いて振り向くと、いつの間にか部屋の中央に知らない高齢女性と、さっき玄関を開けてくれた執事風のスーツ姿の初老の男性が、こちらを見て立っていた。
「……高中。そちらの方は?」
と、梨々愛が初老の男性に問う。
「近所にお住まいの江原田 洋子様でごさいます。心音様が江原田様のお宅にお邪魔した際のお忘れ物を、届けに来て下さったのです」
「……そうなの、心音の。江原田さん、すみません。心音は今、出かけていて」
江原田さんは微笑んで、
「出直しましょうか? 突然訪ねたものですから、失礼致しました」
と帰りかけたその背中に、梨々愛が声をかけた。
「私が預かります。ありがとうございます」
江原田さんは小さな鞄の中から、淡い色の洋服をまとったウサギのストラップを出した。