バタフライ エフェクト
ふと、窓の外を見ると景色が暗くなってきた。



「今日はもう帰って。 お家の方が心配するから」

「でも、知穂と芹香は? 私だけ帰ったりなんてできないよ」

「時間はかかりそうだけど、紫にまで何かあったら、誰が解決するっていうの? 知穂と芹香のお家には、上手に嘘でも吐いておくから」

「……わかった」



私は梨々愛の部屋に戻り、通学鞄を手に取った。

二つの鞄が、くったりと置かれたまま。



「必ず助けるからね」
と、呟いた。






帰宅して夕食後、二つ年上の姉にゲームをしようと誘われたけれど、断ってしまった。



「えー、寂しいじゃん」
と、姉はしばらく引き止めてくれたけれど、私は自室に入った。



ゲーマーな姉は、実は机に向かって勉強をしている時間が少ない。

だけど何故か優秀で、難関高校の中でもトップクラスの成績を誇っている。

将来は何になるんだろうと、周りは期待の目で姉を見ているけれど、姉本人といえば、
「私、社長とかしてみたーい」
と、冗談しか言わない。
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