バタフライ エフェクト
翌日の放課後も梨々愛と一緒に下校して、“ちょうちょ館”まで来た。



「ねぇ、昨日知穂が言ってたことってさ」
と、梨々愛の部屋に鞄を置いた時、彼女が私をまっすぐに見つめてこう言った。



「有名なお化け屋敷って、どういうこと?」



「えっ、そんなこと言ってた?」



笑って誤魔化してみたものの、梨々愛は真剣な顔つきのまま。



「……住んでいる人に向かってこんなことを言うの、気が引けるけど。“ちょうちょ館”が有名になったのは、その昔、ここに遊びに来た女の子が不幸に見舞われたとかどうとか」

「えっ?」

「その女の子はやがて死んでしまって、幽霊になってるって。……まぁ、それでここを訪れた女の子の命が羨ましくて、次々に命を奪っていくって話があるの」



梨々愛が黙った。



(やっぱり、住んでいる人に向かってする話じゃなかったな)



「ちょっと待って」
と、梨々愛。



天井のあたりをじっと見て、考えている。
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