【中編】ベストフレンド
「ご連絡いただきまして本当にありがとうございます。
彼女の家族も友人も本当に心配して、みんなで捜していたんです」
『そうですか。…ただ、まだ家族や友人の方には彼女が見つかった事は伏せておいて貰えませんか?』
「え…?どう言う事ですか?」
『あなたにだけ連絡したのは理由があるんです。
僕と二人だけでお話しする時間をいただけませんか?』
「はぁ…構いませんが…。
とにかく出来るだけ早く仕事を切り上げてそちらに向かいます」
『お待ちしています。
場所はわかりますね。今夜はこちらのペンションで泊まって下さい。
急なことですが、明日は休んでもらう事になります。よろしいですか?』
「…わかりました。念の為あなたの連絡先を頂けますか?」
俺は山崎さんの連絡先を貰って携帯を切った。
山崎さんが俺と二人で話したい事とは何だろう。
到着が夜だから、ペンションに泊まるように勧めるのは解る。
だが、始発の特急で帰れば十分間に合うのに、仕事を休めとはどういう事だろう?
腑に落ちない事はたくさんある。
だが、それでも亜里沙が無事だという事だけは判った。