【中編】ベストフレンド
6月28日が急遽結婚式に決まったのは、晃先生の誕生日という理由らしいが、世間一般は平日だ。
有休を取りたい所だったが、月末でしかも月曜日。
おまけに木曜日から海外添乗に出る俺は事務仕事がたまると後が辛くなる。
7月最初の添乗を皮切りに怒涛のように続く海外ツアーとバスツアーで、ありがたいことにうちの会社は半端無く忙しい。
当然上司や同僚達が結婚式の為にゴッソリと月曜日に休むことは不可能で、俺と亜里沙が職場を代表して出席する形となったのだが、「遅くなっても戻れ!休んだら半年間休み無しで扱き使ってやる」と予め上司にシッカリと脅された。
ここ暫く連日の残業に加え、休日も儘ならない俺としては、できれば結婚式にかこつけて有給を取りたかったのだが、そうは問屋が卸さないらしい。
披露パーティの招待を断るのは悪い気がしたが、陽歌は忙しい時期に来てくれただけで嬉しいと言って、電車の時間に急かされる様にして早々に教会を後にする俺を笑って送り出してくれた。