【中編】ベストフレンド


信じられない思いだった


携帯を取る手が震えるのがわかる


震える指で着信ボタンを押すまでの時間が、数秒だったのか数分だったのかわからないくらいに感覚は鈍っていた。



「あっ亜里沙かっ?
おまえ今どこにいるんだ!?」

口を開いた瞬間、自分でも信じられないくらいに動揺した声で叫んでいた。



だが…電話の相手は亜里沙ではなかった。


『もしもし、すみません。僕は亜里沙さんでは無いのですが…』



電話の向こう側には知らない男がいた。



一瞬で頭の中が真っ白になる。



亜里沙が…男といる?


俺以外の誰かと一緒にいる?


こいつは誰だ?


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