青に溶ける、きみ。
「夏井?何か言った?」
晴海は顔を前へ向けたまま、私の声を拾おうとするみたいに少しだけ身体を寄せてきた。
その横顔が思ったより近くて、制服の袖が触れそうな距離に息が止まる。
反射みたいに少しだけ身体を引いてしまった。
……せっかく聞こうとしてくれたのに。自分のほうが逃げてどうするんだろう。
「あ、あのね……そういや、テストの結果、聞いてなかったなって思って」
あの日、一緒にしたテスト勉強は、ほんの一度だけ。それでも、少しだけ気になっていた。
晴海が補習なんてなくて、ちゃんと友達と花火大会へ行けたらいいのに。
そんなことを考えていたなんて、もちろん口にはできない。
「夏井」
先生に名前を呼ばれ、私は席を立つ。
「よく頑張ったな」
そう言われて受け取った一枚の紙。
そっと開いて目を落とす。