青に溶ける、きみ。
『俺、ずっと夏井のことが好きだった』
あの日、大塚くんは少しも目を逸らさなかった。
真夏の光よりもまっすぐな瞳で、私だけを見つめながら、その言葉をそっと差し出してきた。
「え、夏井?」
「あ、えっと……」
しまった。自分でもわかるくらい頬が熱い。
見られたくない。この顔だけは、晴海には見られたくない。
慌てて両手で隠そうとした、その瞬間だった。
「え……」
ふわりと手首を掴まれる。
「なんで、そんな顔赤くしてんの?」
掴まれた手首から伝わる体温が、鼓動の速さを全部知られてしまいそうで息が苦しくなる。
さっきまで大塚くんを思い出して速くなっていた心臓が、今は別の理由で騒ぎ始めていた。
お願いだから、これ以上見ないで。そんな顔しないで。
誰のせいでこんなに落ち着かないと思ってるの。