青に溶ける、きみ。
ああ、もう。言うつもりなんてなかったのに。
どうして晴海は、こんなときだけ譲ってくれないんだろう。
どうしてそんな真剣な顔で、私だけを見つめるんだろう。
「返事は?」
間を置いて落ちてきた問いは、驚くほど静かだった。
責めるようでも急かすようでもなく、ただ、それだけを知りたいという声。
私は言葉の代わりに、ふるりと首を横へ振る。
まだ、何も返していない。その小さな仕草を見届けた晴海は、ふっと肩の力を抜いた。
さっきまで固く結ばれていた表情が少しだけやわらいで、ほっと息をつく音が聞こえた気がした。
そして、私の手首を包んでいた手が、ゆっくりと離れていく。
「ごめん、急に」
「……ううんっ」