青に溶ける、きみ。
このクラスは文系の国公立志望クラス。
やりたいことなんて、まだ胸のどこにも見つかっていない。就職よりは大学かな、なんとなくそのくらいの理由でここまで来てしまった。
胸を張って語れる夢も、自信を持って誇れる才能もない。
勉強が飛び抜けてできるわけでも、運動が得意なわけでもない。
誰にも負けない何かが、たった一つでも自分の中にあればよかったのに、と夏の湿った空気みたいなため息が胸の奥へ沈んでいく。
……じゃあ、晴海は。
晴海はこれから、どこへ向かうんだろう。
どこの大学を目指しているんだろう。
胸の奥には、まっすぐ伸びる一本の道がもう見えているのかな。
夢という名前をつけられるものを、大切に抱えているのかな。
将来のことを、今日の空模様まで見通すみたいに隅々まで考えているんだろうか。
そんなことを思うたび、進路調査票の白さよりも、答えを知らない自分の心のほうがずっと眩しく感じられた。