青に溶ける、きみ。
私の視線に気づいた晴海とパチッと目が合って、それに少し胸が跳ねる私に追い打ちをかけるように爽やかなスマイルを零す。
晴海の笑顔は、いつでもどんなときでも私にとっては毒でしかなくて、息ができなくなるのをこらえて、ぎゅっと拳を握りしめた。
「暑いね」
と少しこちらのほうに肩を傾けて呟く晴海の熱が、少し近づいただけで伝わってくるようで、夏、とは厄介なものだな、とつくづく思う。
晴海の熱は、もらっておきたい。
でも、私の熱は伝わらないでほしい。
ばれたくなくて、「うん」なんて素っ気なく返してしまった。
少し後悔するけれど、晴海は気づくはずもなく、またパタパタと胸元を仰いでいる。
正直、目のやり場に困るからやめてほしい、と、いつか言ってやりたい。
「暑いの苦手。でも、海は好き」
いつか晴海がそう言っていたことを、ふと思い出す。
そのとき、私は「夏似合いそうだけどなあ」って言った覚えがある。
夏が苦手だけど、夏が似合う晴海と過ごす、この最後の夏。
できる限り、その姿を、この目に焼き付けておきたい――