青に溶ける、きみ。
夏の光を映したその横顔は眩しくて、思わず目を細める。
私だって。同じだよ、晴海。
人の心に答えなんてなくても、たったひとつだけ願うことがある。
何度迷っても、何度間違えても、あなたの胸の奥に流れているものを、分からないまま季節の向こうへ置いていきたくない。
「は、晴海は……」
勇気をひとつ、喉の奥からすくい上げるようにして名前を呼ぶ。
何度もノートの端に書いて、何度も心の中で繰り返してきたその二文字は、口にするたび初めて覚えた言葉みたいに胸を震わせる。
たぶん、この先もずっと。
どれだけ季節が巡っても、慣れることなんてない気がした。
一度だけ唇をきゅっと結んで、小さく息を吸う。
「……晴海は、なんで今日、私だったの」
言葉は思ったより静かだったのに、胸の鼓動だけがやけに大きく響く。
勉強を教えてもらうなら、私より頭のいい人なんていくらでもいる。
晴海は友達も多いし、テスト期間になれば誰かと笑いながら勉強しているような人だと思っていた。