ヤンデレ腹黒な仮面作家は激重な執着溺愛を隠さない
目の前に白亜の建物が陽光の中にたたずんでいる。玄関までのアプローチは両側に水が張られており、天空の鏡と称されるウユニ塩湖のように建物と空を対称に映してきらめいてき、ファサードの美しさが際立っている。
「ここ、話題の私営図書館よね。どうして?」
「招待されたんだ。あなたの席も用意してもらった」
そんなことが可能なんて、と耀理は唖然とする。コネがあるとはいえ、すごいの一言だ。
「開会式にギリギリだから急いで。歩きづらいなら抱き上げて行くよ」
「だ、大丈夫!」
歩き出した彼について早足で歩く。慣れないハイヒールに足がもつれそうになるが、彼に支えられて会場へと急いだ。
「天乃河さん!」
聞いたことのある声が響き、ふたりの足は止まった。
正面からばたばたと走って来る男は慎一だ。
「こんなときに」
史弥は吐き捨てるようにつぶやく。
「先に行って、私が対応するから」
「いや、ダメだ」
史弥は口をへの字に曲げて立ち止まり、慎一は息を切らせて史弥の前に立つ。
「よかった、ここなら会えると思って待ってたんです。解英社での執筆をやめるとのことですが、どうかそんなこと言わずに書いてください!」
慎一ががばっと頭を下げる。
「嫌だよ」
「頼みます、あなたが解英社と仕事しないのは俺が原因だって社内で噂が広まってて、立場が微妙で。あなたが書いてくれるって言えば本社に残れるんです!」
「自分のためかよ」
史弥は嫌悪を隠さず言う。
「ここ、話題の私営図書館よね。どうして?」
「招待されたんだ。あなたの席も用意してもらった」
そんなことが可能なんて、と耀理は唖然とする。コネがあるとはいえ、すごいの一言だ。
「開会式にギリギリだから急いで。歩きづらいなら抱き上げて行くよ」
「だ、大丈夫!」
歩き出した彼について早足で歩く。慣れないハイヒールに足がもつれそうになるが、彼に支えられて会場へと急いだ。
「天乃河さん!」
聞いたことのある声が響き、ふたりの足は止まった。
正面からばたばたと走って来る男は慎一だ。
「こんなときに」
史弥は吐き捨てるようにつぶやく。
「先に行って、私が対応するから」
「いや、ダメだ」
史弥は口をへの字に曲げて立ち止まり、慎一は息を切らせて史弥の前に立つ。
「よかった、ここなら会えると思って待ってたんです。解英社での執筆をやめるとのことですが、どうかそんなこと言わずに書いてください!」
慎一ががばっと頭を下げる。
「嫌だよ」
「頼みます、あなたが解英社と仕事しないのは俺が原因だって社内で噂が広まってて、立場が微妙で。あなたが書いてくれるって言えば本社に残れるんです!」
「自分のためかよ」
史弥は嫌悪を隠さず言う。