ヤンデレ腹黒な仮面作家は激重な執着溺愛を隠さない
 薬指に収まった白い石は艶やかに優しく光を反射している。
「月と星が同居している石だ。ずっと一緒にいられるように願いをこめて選んだよ」
「私は星に誓えばいい? 月に誓えばいい?」
 耀理がたずねると、史弥は少し眉を寄せた。

「俺はあなたの本当の気持ちが聞きたい」
 不満そうな彼に、耀理はふふっと笑う。
「あなたがずっと思っていてくれた気持ち、私に届きました。私も今はあなたと同じ気持ちです」
 史弥はすぐさま立ち上がり、大喜びで耀理を抱きしめる。

「だったら今すぐ監禁する!」
「そうじゃない!」
 耀理の叫びに、会場は笑いに包まれた。
 恥ずかしさにもがいたが放してもらえず、史弥は満足げに微笑んでいる。

 いつしかどこからか拍手が生まれ、割れんばかりに会場に響く。
 天井の夜空にはたくさんの星が流れ、祝福の拍手がいつまでも鳴り響いていた。
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