ヤンデレ腹黒な仮面作家は激重な執着溺愛を隠さない
 部屋には寝そべることのできるソファがあり、ローテーブルがある。そこに投影機があり、部屋に星が満ちていた。
 ソファに座って待っていると、彼は自作のチーズケーキを持って戻って来た。
 並んで座ってケーキを頂くと、甘さの中にほのかな酸味があり、さっぱりと美味しくて、どんどん食べてしまう。

「おいしい。月嶺さん、なんでもできるのね」
「ありがと。だけどさ」
 史弥は食べ終えた皿をローテーブルに置き、耀理の肩を抱く。

「もう付き合ってるんだから、名前で呼んで」
 史弥に甘い眼差しを注がれ、耀理はもじもじと顔を逸らした。
「早く」
 頬に手を添えられ、そっと彼のほうを向かせられる。

「ふ……史弥、さん」
「呼び捨てでいいのに。かわいいなあ」
 耀理をぎゅっと抱きしめた彼は、猫がそうするように頭をすりすりと耀理にこすりつける。

「ちょ、待って、月嶺さん!」
「史弥」
「史弥さん!」
「そうだよ、史弥だよ」
 嬉しそうに彼は耀理の耳にちゅっとキスをする。
 耀理は声にならない声を上げ、硬直した。

「結婚式はあの私営図書館のセンターホールを借りて、大好きな本に囲まれて挙げよう。当然、天井には星空を投影するよ」
「借りれるんだ……」
 耀理は目を丸くした。彼の財力ならそれも可能だろう。
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