ヤンデレ腹黒な仮面作家は激重な執着溺愛を隠さない
「ほかの男とはキスしたことあるんだ?」
「ないよ、進展する前に紀香にとられたから」
「ファーストキスもまだなんだな」
顔を輝かせる史弥に、耀理の頬がひきつる。自分はなにを告白しているんだろう。
そう思う間にぐいっと腰を引かれて抱きしめられる。
「俺が全部上書きするから。ファーストキスは素敵な舞台を用意する。夜景の見えるホテルがいいか? 豪華客船? 海外もいいな」
「やめて」
耀理はぎゅーっと両手で距離をとり、史弥は不満そうに口を曲げる。
「だけど結婚は規定路線だ。プロポーズを了承した動画、ネットに上がってるからな」
「は!?」
驚く耀理に、彼はスマホを出してどや顔で動画を再生する。
動画が掲載されているのは『天空監獄の姫君は月光騎士団長の独占愛にさらわれる』を出版した会社のサイトだ。
確かに彼のプロポーズが最初から最後まで映っている。耀理の顔は隠されていて、ほっとした。
動画を一通り見た耀理は反論する。
「『月見猫千夜のサプライズファンサービス!』って書いてあるし、みんなファンサとしか思ってないよ」
動画には『神サービス!』『羨ましい』『私もやってほしかった!』というコメントがついている。
「くっ……」
悔しそうに史弥は言葉を切る。
「あのセリフを使えばOKもらえるだろうし、そのあとはどうにでもなると思ったのに。担当編集に証拠の動画も撮ってもらったのに」
耀理はドン引きした。言質をとるために小説のフレーズを使ったなんて。成功率はとんでもなく低いだろうに、ろくでもない腹黒さだ。ファンサとしてアップした編集者は有能、と心の奥で感謝した。
「ないよ、進展する前に紀香にとられたから」
「ファーストキスもまだなんだな」
顔を輝かせる史弥に、耀理の頬がひきつる。自分はなにを告白しているんだろう。
そう思う間にぐいっと腰を引かれて抱きしめられる。
「俺が全部上書きするから。ファーストキスは素敵な舞台を用意する。夜景の見えるホテルがいいか? 豪華客船? 海外もいいな」
「やめて」
耀理はぎゅーっと両手で距離をとり、史弥は不満そうに口を曲げる。
「だけど結婚は規定路線だ。プロポーズを了承した動画、ネットに上がってるからな」
「は!?」
驚く耀理に、彼はスマホを出してどや顔で動画を再生する。
動画が掲載されているのは『天空監獄の姫君は月光騎士団長の独占愛にさらわれる』を出版した会社のサイトだ。
確かに彼のプロポーズが最初から最後まで映っている。耀理の顔は隠されていて、ほっとした。
動画を一通り見た耀理は反論する。
「『月見猫千夜のサプライズファンサービス!』って書いてあるし、みんなファンサとしか思ってないよ」
動画には『神サービス!』『羨ましい』『私もやってほしかった!』というコメントがついている。
「くっ……」
悔しそうに史弥は言葉を切る。
「あのセリフを使えばOKもらえるだろうし、そのあとはどうにでもなると思ったのに。担当編集に証拠の動画も撮ってもらったのに」
耀理はドン引きした。言質をとるために小説のフレーズを使ったなんて。成功率はとんでもなく低いだろうに、ろくでもない腹黒さだ。ファンサとしてアップした編集者は有能、と心の奥で感謝した。