ヤンデレ腹黒な仮面作家は激重な執着溺愛を隠さない
「そのアカウント、絶対に他の人には教えないで」
「わかった……けど、そのかわりにデートして」

「もはや脅迫じゃない」
「こうでもしないとデートしてくれないだろ」
 その通りだ。

「一回だけ。一回だけでいいから!」
 重ねて頼まれ、耀理はがくりと肩を落とした。きっと彼は承諾するまで言い続けるだろう。
「本当に一回だけだよ、それでもうあきらめてね」
「やった!」
 子どものように万歳して喜ぶ史弥に、耀理は複雑な気持ちになる。

 こんな様子ははっきり言ってかわいい。だけどだからといって恋になるかというと別で、結婚なんてなおさら考えられない。
 なんとかあきらめてもらわないと。
 結婚するならちゃんと好きになった人としたいし、彼はきっと暴言を吐いた罪悪感から恋をしていると勘違いしているのだろう。

 そもそも作家なんて住んでいる世界が違う。自分もいずれ誰かと結婚するのだろうが、同じ世界を見ていられる人がいい。
「デートの一日で必ず俺に惚れさせてやる」
 決意を込めて言う彼に、耀理は眉間にしわを寄せた。
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