ヤンデレ腹黒な仮面作家は激重な執着溺愛を隠さない
「いや、もっとだな、億万年たっても許せそうにない」
「バカなこと言わないでください」

「ああ、いっそあなたを監禁したい」
「小説の書き過ぎでおかしくなってます?」
「あなたが好き過ぎておかしくなってる自覚はある」
 なにを言っても響かず、耀理はただあきれた。

 動物園ではわりと普通だった。つなごうとする彼の手をよける程度の攻防戦はあったが、動物を見てお互いに感想を言い合い、楽しくすごした。
 豪華客船に乗ってディナーをしたあと、デッキで景色を見ているときから彼の様子がおかしくなった。

「早くあなたと結婚したいなあ」
 肩を抱いてくるから、すぐさまその手を振りほどいた。
「男性って結婚したくないものじゃないの? ひとりに束縛されたくない、みたいな」
「そんなの男によるだろ。俺はあなたと結婚したい」
 まっすぐに見つめる彼に、耀理はあきれる。

「ろくに知り合ってもいないじゃない」
「これから知り合うから問題ない。強引な男のほうが女性は好きだろ? 君が絶賛している作品もそんなのが多いし」

「フィクションと現実を一緒にしないで」
 うんざりと返すと、史弥が軽くショックを受けているようで、耀理は慌てた。
 なんでこの程度でショックを受けるの? 私、言い過ぎた?
 動揺していると、彼の表情が次第に笑みへと変わっていく。
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