ヤンデレ腹黒な仮面作家は激重な執着溺愛を隠さない
「やめてあげるって約束したじゃない」
せせら笑いに、耀理は脱力して座り込んだ。
確かに「返す」とは言っていなかった。「やめてあげる」としか言っていない。
「私は約束を守ったんだから、あなたはもう絶対に彼に近付かないでよ。近付いたらどうなるか、わかってる?」
「どうする気?」
「彼のアカウントを炎上させるから。ただでさえ評判が落ちてるのに、これ以上のことになったら作家を続けられるかしら?」
「そんなこと、簡単にできるわけないわ」
「できるわよ。慎一さんは出版社に勤めてるのよ。営業だけど、当然、週刊誌の担当とか、知り合いがいるわけだし」
耀理はぎゅっと拳を握って耐えた。爪が手の平に食い込むが、そんなの痛いうちに入らなかった。
あの解英社の週刊誌も、紀香と慎一が手を組んだ結果だろうか。
「わかったらさっさと帰って。二度とうちに来ないで。来たら警察呼ぶから」
紀香のことだ。本当に警察を呼ぶだろう。
アカウントを削除されて今までの読書記録もフォロワーとの繋がりもすべて消えた。
そして、彼との唯一の連絡手段も。
その上でまだ、紀香は耀理を牽制し、排除しようとしている。
それでも。
耀理は顔を上げ、紀香を見た。
それでもいい。彼にこれ以上の被害を及ぼすことがないなら。
耀理の顔は自然と笑みを浮かべていた。
「なんで笑ってるのよ! 気持ち悪い!」
耀理は返事ができなかった。どうしてなのか自分でもよくわからない。つら過ぎると笑顔になるという話をきいたことがあるから、防衛反応かもしれない。
せせら笑いに、耀理は脱力して座り込んだ。
確かに「返す」とは言っていなかった。「やめてあげる」としか言っていない。
「私は約束を守ったんだから、あなたはもう絶対に彼に近付かないでよ。近付いたらどうなるか、わかってる?」
「どうする気?」
「彼のアカウントを炎上させるから。ただでさえ評判が落ちてるのに、これ以上のことになったら作家を続けられるかしら?」
「そんなこと、簡単にできるわけないわ」
「できるわよ。慎一さんは出版社に勤めてるのよ。営業だけど、当然、週刊誌の担当とか、知り合いがいるわけだし」
耀理はぎゅっと拳を握って耐えた。爪が手の平に食い込むが、そんなの痛いうちに入らなかった。
あの解英社の週刊誌も、紀香と慎一が手を組んだ結果だろうか。
「わかったらさっさと帰って。二度とうちに来ないで。来たら警察呼ぶから」
紀香のことだ。本当に警察を呼ぶだろう。
アカウントを削除されて今までの読書記録もフォロワーとの繋がりもすべて消えた。
そして、彼との唯一の連絡手段も。
その上でまだ、紀香は耀理を牽制し、排除しようとしている。
それでも。
耀理は顔を上げ、紀香を見た。
それでもいい。彼にこれ以上の被害を及ぼすことがないなら。
耀理の顔は自然と笑みを浮かべていた。
「なんで笑ってるのよ! 気持ち悪い!」
耀理は返事ができなかった。どうしてなのか自分でもよくわからない。つら過ぎると笑顔になるという話をきいたことがあるから、防衛反応かもしれない。