ヤンデレ腹黒な仮面作家は激重な執着溺愛を隠さない
『困ったな。最近はずっと新作で根をつめていて。マンションのインターホンを押しても誰も応答しなくて……』
「出かけているだけじゃないですか?」
『昨日からずっと連絡が取れないんですよ。締切が近くなると音信不通になる作家はいますけど、先生は一度もそんなことなかったから心配で心配で』
悲痛に訴えかけられ、耀理はいたたまれなくなった。さらに弘道はたたみかける。
『週刊誌の報道、あなたにどんな影響があるかって、そればっかり気にして。自分のことは棚上げなんです。そんな先生が行方不明なんて、本当にどうしたいいか。藁にもすがる思いでお店の人に連絡先を聞いたんです』
耀理の顔からはどんどん血の気が引いて行った。
作家はセンシティブな人が多いようだし、彼は厚顔無恥に振舞っていたが、実は深く傷付いていたのだろうか。
そもそも両親の不仲を見て育った彼は愛に飢えているようで、だからあんなに執着が強いのだろう。
耀理が新アカウントを消したのを、彼はどう捉えただろう。
もし裏切られたと思ったなら、どんな行動にでるだろう。
まさか……そんなことないよね。
耀理は上の空で返事をして電話を切り、ペットカメラのアプリに接続した。
パスコードの入力画面で、眉間に皺を寄せて点滅するカーソルを見つめる。
確か、三回でロックがかかるはずだ。
最初に送られたパスコードは彼の誕生日だった。変更した今はそれ以外の数字ということになる。
誕生年? そんな安直だろうか。だが、最初は安直に誕生日だった。
彼の好きな数字は? どこかのインタビューで答えていたことはあるだろうか。
今までの刊行数? そんなの覚えているだろうか。パスコードにするために数え直すことはあるだろうか。
結局、彼の誕生年の西暦を入力してみた。が、弾かれてしまう。
やはりそんな単純なものではなかった。
「出かけているだけじゃないですか?」
『昨日からずっと連絡が取れないんですよ。締切が近くなると音信不通になる作家はいますけど、先生は一度もそんなことなかったから心配で心配で』
悲痛に訴えかけられ、耀理はいたたまれなくなった。さらに弘道はたたみかける。
『週刊誌の報道、あなたにどんな影響があるかって、そればっかり気にして。自分のことは棚上げなんです。そんな先生が行方不明なんて、本当にどうしたいいか。藁にもすがる思いでお店の人に連絡先を聞いたんです』
耀理の顔からはどんどん血の気が引いて行った。
作家はセンシティブな人が多いようだし、彼は厚顔無恥に振舞っていたが、実は深く傷付いていたのだろうか。
そもそも両親の不仲を見て育った彼は愛に飢えているようで、だからあんなに執着が強いのだろう。
耀理が新アカウントを消したのを、彼はどう捉えただろう。
もし裏切られたと思ったなら、どんな行動にでるだろう。
まさか……そんなことないよね。
耀理は上の空で返事をして電話を切り、ペットカメラのアプリに接続した。
パスコードの入力画面で、眉間に皺を寄せて点滅するカーソルを見つめる。
確か、三回でロックがかかるはずだ。
最初に送られたパスコードは彼の誕生日だった。変更した今はそれ以外の数字ということになる。
誕生年? そんな安直だろうか。だが、最初は安直に誕生日だった。
彼の好きな数字は? どこかのインタビューで答えていたことはあるだろうか。
今までの刊行数? そんなの覚えているだろうか。パスコードにするために数え直すことはあるだろうか。
結局、彼の誕生年の西暦を入力してみた。が、弾かれてしまう。
やはりそんな単純なものではなかった。