ヤンデレ腹黒な仮面作家は激重な執着溺愛を隠さない
 あるいは。
 思い付いて、耀理はドキッとした。
 まさか、自分の誕生日?
 そんなことあるわけない。
 そうは思いながらも、期待して入力してみる。

 が、やはり弾かれた。
 これ以上間違えたらログインできなくなる。どうしたらいいのだろう。
 怖気付いた耀理はまた弘道に電話をかけた。

『星森さん? なにかわかりましたか?』
『ペットカメラで彼の部屋を見られるかもしれなくて……』

『すぐ確認してください!』
 勢いこんで言われたものの、耀理はうなだれる。
「でもパスコードがわからなくて……二回試してみたんですけどダメで、チャンスはあと一回なんです」

『あなたならわかるでしょう? 彼はあなたを愛しているからカメラを設置したんです』
「だけど、ご存じかもしれませんが、私のせいで彼の作品が流出して……」

『アカウントを盗まれたんですよね? 彼は怒ってませんよ』
 息を飲む耀理に、弘道は続ける。
『彼の執念深さ……じゃなくって、愛情深さはご存じですよね? そう簡単に心が変わるわけがないんです。信じてあげられませんか?』

 耀理は目を泳がせた。
 確かに三年も思ってくれているのだから、相当だ。
 だが、人の心が変わるのなんて一瞬のような気もする。
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