腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
「それはごめん。私のせい…だよね?」

「いや、お前のせいではないよ。お前は自分のせいだと思い込んでる節があるけどさ、お前よりもっと酷い言葉を浴びせてきた奴とかいたぞ」

私には計り知れないが、彼が女性から浴びせられてきた言葉はきっと心に大きな傷を残すほどの言葉だったのだと思う。
わざわざSNSのアカウントを女性だと思わせるようにするほどまでに…。

「え?美咲も訳ありなの?あんたも色々あったのね…」

「そりゃ色々ありますよ。俺だって伊達に二十六年生きてませんから」

どうやら美咲くんは、私の一つ歳上だということが今更、発覚したのであった。

「美咲くんって私より一つ上だったんだね。知らなかったよ」

「そういえば俺達、年齢とか教え合ってなかったんもんな」

年齢を気にする余裕すらなかった。だって女性が来るのだとばかり思い込んでいたら、実際目の前に現れたのは男性だったのだから。

「あんたたちずっと知らないで仲良くしてたの?」

「えっと…それには色々事情がありまして…。ま、それもこれも美咲くんの名前のせいというか、偽りの姿でSNSをやっていたからというか…」

「そういえばさっき自己紹介で言ってたわね。SNSで知り合ったのよね。それにしてもよく会う気になったわね。男とオフ会なんて怖くない?SNSって下世話な男も混ざってるし」

確かに最初は怖かった。それでも私は美咲くんに対して不思議とそう感じたことは今まで一度もなかった。
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