腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
でも、俺は男だ。会ってはならないと理性がそう囁いた。
会ってしまえば、幻滅されてしまう。せっかくできた友達を失ってしまう。
だけど、もしかしたら、茜ちゃんなら俺が腐男子であることを受け入れてもらえる可能性だってあるかもしれない。

あの子は俺が男だからって、離れていったりはしない。
問題は俺がずっと男であることを黙っていたことだ。黙っていたことは、騙していたことと何ら変わらない。
そのことで責められても、俺は否定することはできない。
それでも会いたい。一目見てみたいだけなんだ。彼女が本当の俺を受け入れてくれるのか、試してみたくなった。

実際、会ってみたら最初は驚かれた。無視された時はショックを受けたが…。
でも、茜ちゃんは俺のことをすぐに受け入れてくれた。一緒にコラボカフェにも参加してくれた。
今まで当たり前に手に入れたかったものを、一気に手にすることができた。

茜ちゃんは俺に日常を与えてくれた人だ。一緒に居て楽しいし、とても温かな気持ちになれる。
好きにならないわけがない。唯一、俺に普通に接してくれた人だから。
こんな良い子に惚れない男なんて、男として廃ってるか、ゲイのどちらかだ。
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