腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
「あの人はね、大学時代に所属していた漫研の時の先輩の彼氏さん」

「え?茜の彼氏さんではなく…?」

思わず心の声が漏れてしまった。
すると、茜は微笑みながらこう答えた。

「違うよ。先輩の彼氏さんだから、仲良いだけだよ」

と笑顔で優しく答えてくれた。そんな茜の姿にどこか安心している自分がいた。
なんだ。茜の彼氏ではないのか。よかった…。

「ねぇ、よかったらさ、一緒に先輩に会いに行かない?」

「え?先輩って?」

確かさっきも先輩がどうたらこうたら言っていたような気がする…。

「綾香も一緒に行く?」

俺はまだ行くかどうか答えてないよ?俺は一緒に行く前提なのね?!

「私は知り合いのサークルに顔を出したいから、二人で行ってきて」

これは綾香なりに気を利かせて、二人きりにさせてくれたのであろう。
だが、今この状況で二人きりにさせられるのは少し気まずい…。

「そっか。それなら仕方ないね。それじゃ、二人だけで行こっか」

でも、ここで断る勇気なんてなかった。だって好きな子に嫌われたくはないから。
それに先輩とやらがどんな人なのかも気になる。もし、男だったら嫌だし。

「あぁ。そうだな」

よく分からないまま、俺は茜ちゃんに付いていくことに決めた。
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