腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした


           *


「確かこの辺だったと思うんだよね…」

こっちの会場って確か、幸子先生のスペースがあったような気がする…。
茜と別れた後、俺は諦めきれず、先生のスペースへと足を運んだのだが、結局、長蛇の列を見て諦めてしまったのであった。
まぁ、幸子先生の件に関しては茜が何とかするみたいなことを言っていたし、薄い本をゲットできなくても、足を運んでみたいと思うのがヲタクなのであった。

「美咲くん、着きました。ここです…」

って、幸子先生本人のスペースじゃん。
ん?あれ?今から先輩の所に会いに行くって言ってたよな?
あ!そっか。売り子さんの中に茜の先輩がいるのかもしれない。
すげーな。先生のスペースで売り子だなんて。茜の先輩とやらはどんなコネを持っているんだと感心した。
しかし、ここに来る必要はなかったのでは?
まさか同人誌を貰いに来たとか?いや、もう完売してるし…。
一体、ここへ何しに来たというのだろうか。

「茜、同人誌は完売しているみたいだよ?」

「それは大丈夫。同人誌が目当てなわけじゃないから」

益々どういうことなのか分からなくなってしまった…。

「茜、それってどういう意味?」

と俺が話しかけた瞬間、いきなり目の前に知らない女性が一人現れた。
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