腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
「茜が避け始めた時期が丁度、私がプロの漫画家として活動し始めた頃だったから、なんとなくそんな感じなのかなと思ってた」

やっぱり、とっくに先輩にはバレていたみたいだ。
それほどまでに分かりやすい避け方をしていたのであろう。
もっと上手く隠せたはずなのに、私って本当に大人気ないなと思った。

「人の幸せを素直に喜べなくて、本当にすみません…」

「それは全然大丈夫よ。だって、私も逆の立場だったら同じように茜のことを避けてたと思う」

意外な言葉だった。先輩からそんな言葉が出てくるなんて…。

「え?先輩が?!そんなの有り得ないですよ」

「いやいや、そんなことないって。だってよく考えてみて。後輩に負けるってだけで屈辱的なのに、それが一番仲の良い友達に先越されたら、誰だって焦るって」

勝手に先輩はそういった感情から縁遠い人だと思っていた。だって才能に満ち溢れている人だから。
でも、どんなに多くを持っている人でも、人並みに羨んだりするのだと知り、親近感が湧いた。
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