腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
まだ私の誕生日が近いのなら分かる。
しかし、誕生日はとっくに過ぎていて、ちゃんとお祝いの連絡も頂いた。
なので、誕生日のお祝いをしたいという線は薄そうだ。

もし誕生日をお祝いしたいのであれば、綾香も一緒に行ける時を狙うに違いないから。
となると、全く美咲くんの考えている意図が読めない。
単に奢りたいだけならば、こういうことは今後一切、ナシにしてもらいたい。
あまり友達間で、お金のトラブルを起こしたくはないからである。

やっぱりこの件はナシにしてもらおう。そして、もうこういうのは止めてもらうように言おう。
決意し、いざ言おうとした瞬間、先に口を開いたのは美咲くんの方だった…。

「茜、今から大事な話がある。ちょっと場所を移動したいんだが、移動してもいいか?」

また真剣な面持ちで言われてしまったため、完全に言うタイミングを見失ってしまった…。
ここは一旦諦めて、またタイミングを見て言うことにした。

「うん、いいよ」

「それじゃ俺、お会計を済ませてくるから、ちょっと待ってて…」

颯爽とお会計へ行ってしまったため、自分の分のお金を出すタイミングを逃してしまった。
またもやタイミングを逃してしまうとは…。今日の美咲くんはずっと隙がないような気がする。

「お待たせ。それじゃ、移動しよっか」

どこへ行くのだろうか。大事な話って何なのだろうか。よく分からないまま、私は美咲くんの後を付いて行った。
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