腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
待ち合わせ場所に着くと、やっぱり美咲くんの方が先に到着していた。
改めて美咲くんのこういう姿を見ると、私のことを真剣に好きなんだという気持ちが伝わってきた。
それなのに、私は夢の国に美咲くんを一人置き去りにして帰ってしまった。

最低だ…。人の気持ちを無下にしてしまったのだから。
本当は私なんて、美咲くんに会う資格すらないと思う。

でも、美咲くんはそんなことは望んでいない。ただ告白の返事が欲しいだけ。
もう覚悟を決めたのだから、あとは立ち向かうしかない。
まずは覚悟を見せるために、私の方から美咲くんに声をかけた。


「美咲くん。この間はごめんなさい…」


まずは謝罪から。じゃないと、先へ進めない。
ちゃんと謝ったところで、許してもらえなくても、人として筋を通すのは大事なことだ。

「逃げるなんて、人として最低のことをしたと思う。
だから、今日は絶対に逃げない。ちゃんと向き合うつもりで来ました」

一度、逃げ出した人間の言葉なんて、信じてもらえないかもしれないけど、誠意を伝えることしか今の私にはできなかった。
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