腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
そうだ。同人の世界は、誰かのために作るんじゃない、自分のために作るんだ。
ノベルティーも自分が欲しい物を作ればいいんだ。
受け取り手の反応も大事だが、一番大事なのは自分の気持ちだったと、先輩に改めて教えてもらった。

「私が作りたいと思う物をちゃんと作りました」

「それなら良し。どんと構えて待ちましょ」

堂々としていることにした。もし、売れなかったり、ノベルティーや本に対する反応がいまいちだったら、イベントが終わった後にでも反省し、先輩に相談に乗ってもらうことにしよう。

「…で、茜はどっちで勝負するの?」

先輩のいうどっちとは、二次創作かオリジナルなのかという意味合いで聞いている。
もちろん、今の私なら、こっちで勝負するに決まってる。

「二次創作ですよ。今、バリバリにハマってるゲームがあるので」

「あー…あれね。茜に一つ謝らなくてはならないことがあって…」

「どうせ、まだゲームを始めてないんですよね?
差し詰め、ゲームをインストールしたところで止まってるんじゃないですか?」

「お察しの通りです。ゲームやれてなくてごめん!」

「別にいいですよ。その代わり、私の同人誌()を読んで、沼に浸かったら、ゲームを始めてください」

笑顔で先輩にそう伝えた。こうなったら、意地でも先輩にゲームをやらせたくなった。アプローチ方法を変えて…。
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