腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
意識が高く、自分に厳しい。でも、人には優しい。人としてできた人間だと思ってる。
ここはそういう人の集まりだ。自分の時間を犠牲にしてまで、各々好きなものを共有しに来ている。

作り手だけではなく、受け取り手にも思いやりと優しさがあり、お互いの気持ちを尊重し合っている。

それを大切にするこの場所が好きだし、大切な人が携わっているからこそ、俺も大切にしたいと思った。

「よし。落ち着いた頃合いを見て、茜と先生の元へ向かいますか」

「そうだね。それまでお互い自由行動にしましょ」

「おう。お宝手に入れて合流な」

茜となら共に行動したいが、綾香とは別に一緒に行動する理由もないし、したいとも思えない。
綾香自身が自由人で、自由に行動したいだろうし、一緒に居なくてもいいのなら、一緒に居る必要がない。
綾香も俺と同じ気持ちなのであろう。その方がお互いに助かるということである。

「ただいまより、開始致します」

場内アナウンスが流れたのと同時に、待機列も動き始めた。
入場が思ったよりもスムーズで、すぐに会場入りすることができた。

「それじゃ、また後で」

「分かった。また後で」

ここで綾香とは解散し、俺は自分が求めるサークルの本を片っ端から買い漁った。
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