腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
「それじゃ、私は彼氏を待たせてるから、お先に失礼するわ。またね」

俺と茜が一緒に帰れることが分かった途端、綾香は早急にその場を去った。
二人っきりになった途端、どうしたらいいのか分からず、暫くの間、沈黙が続いた。
しかし、沈黙に耐えきれず、俺の方から、「帰ろっか」と言い、歩き始めた。

「今日はありがとう。久しぶりに会えて嬉しかった」

改めてお礼を言われた。俺も同じ気持ちなので、俺の素直な気持ちを伝えることにした。

「俺の方こそありがとう。誘ってもらえて嬉しかった。久しぶりに茜に会えたから」

イベント前は、イベントに向けての準備があったりして、なかなか今までみたいに遊べずにいた。
またイベントに参加するみたいだし、もしかしたら、これから一緒に遊べないことも増えるかもしれない。
寂しいが、茜の楽しそうな姿を見ていると、そんなことは言えなかった。

「私も久しぶりに二人と遊んだから、嬉しかった」

趣味とはいえども、創作活動はそれなりに体力と精神をすり減らすのだと思う。
だから、楽しい反面、大変なことも多いのだと、傍で見ていて、実感させられた。

「そう言ってもらえてなによりです」

なんてつもない会話を繰り広げながら歩いていると、あっという間に茜の住むマンションに着いてしまった。

「今日は送ってくれてありがとう。夜道って危ないから、美咲くんが居てくれて心強かったです」

好きな子にそんなことを言われてしまえば、舞い上がらずにはいられなかった。

「こちらこそ、そう言ってもらえて光栄です」
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