腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした


           *


「今期のアニメ、どれも面白いな」

先程まで視聴していたアニメの感想を、美咲くんが伝えてくれた。
私も自分が抱いた感想を、美咲くんに伝えた。

「うん。どれも面白かった。これからどの作品も楽しみだね」

「おう。めちゃくちゃ楽しみだな」

こうやってずっとアニメを一緒に見たりしながら、感想を語り合う時間が、この先もずっと続くことを願った。

「お腹空かない?」

唐突にお腹の具合を聞かれた。
確かにそろそろ小腹が空く。何か食べたいかも。

「少しお腹空いたかも」

「そしたら、コンビニへ行かない?」

休憩がてら、運動も兼ねてコンビニへ行くのも悪くないかもしれない。

「うん、いいよ。コンビニへ行こう」

「実はさ、ウエハースが欲しくて」

ウエハース…だと?!
もしかして、あの作品のウエハースのことを言っているのだろうか。
だとしたら、私も絶対に欲しい。まだコンビニに残っていることを願った。

「え?もしかして、あの作品の?」

私の意図が通じたのか、美咲くんはすぐに察してくれた。

「そう。あの作品の」

ドンピシャだった。お互いの認識に間違いがなければ、絶対にあの作品に違いない。
どうして私は、忘れていたのだろうか。自分のヲタク力の不甲斐なさに落ち込んだ。

「よし!ウエハースを買いに、コンビニへ行こう!」

いてもたってもいられない。早くコンビニへ行くしかない。

「ついでに、一番くじも引かないとな」

一番くじもあるの?!それは別作品?!私の心の不安がさらに募った。

「え?一番くじもあるの?」

「あー、それは別作品だから、茜は大丈夫」

その言葉が聞けて、心から安心した。
これで心配な要素は、ウエハースだけになった。
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