腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
ニコッと微笑んでくれた。あまりの美しい微笑みに、私の心臓は射抜かれた。

「こちらこそ、お会いできて嬉しいです」

「あ、あの…。美沙さん、めちゃくちゃ美人ですね!」

初対面でこんなことを言う奴、普通に気持ち悪いと自分でもそう思う。
やらかしたな。嫌われたかもしれないと、自己嫌悪に陥った。

「ありがとうございます。茜さんもお綺麗ですね」

美人に綺麗だと褒められた。この上ない幸せだ。

「あ、はい。ありがとうございます…」

このいたたまれない空気を察してか、綾香が話の間に入ってくれた。
助かった。これで迂闊な発言も減りそうで、安心した。

「あのさ。まだ新刊残ってる?美沙先輩が茜の本欲しいみたいなの」

事前に話を聞いていたので、お二人の分は別で用意している。

「あるよ。はい。あの、美沙さんもどうぞ」

「ありがとうございます。嬉しい」

また私の心臓を射抜いた。美人の笑顔は女神のように思えた。

「美沙先輩、すみません。少しお時間をもらっても大丈夫ですか?」

「うん。大丈夫だよ」

「それじゃ、美咲。茜借りるわよ」

「おう。分かった」
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