腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
無事に噛むことなく、最後まで手紙を読み終えることができた。
その安心から周りを見渡すと、たくさんの方が拍手をしてくれていた。
先輩も拍手をしながら、涙を流してくれていた。
先輩だけではなく、美咲くんも綾香も涙を流していて。
真さんは温かい笑顔で優しく見守っていた。

「続きまして、新郎のご友人を代表して…」

今度は真さん側の友人の代表スピーチになった。
私はその方のスピーチに号泣した。同じく美咲くんと綾香も再び涙していた。
やっぱり、結婚式のスピーチは、涙なしではいられないなと思った。

それから何人かスピーチをし、無事にスピーチのコーナーは終了した。
最後に先輩から、ご両親に向けて送る手紙の時間となった…。
先輩がマイク前に立ち、手紙を読み始めた。

「お父さん。お母さん。今まで育ててくれてありがとう。
私は自分の好きなことを職業にして。こうして、好きな人と結婚することもできました。
私が今、幸せに暮らしているのは、お父さんとお母さんのお陰です。今まで本当にありがとうございました。
真さん。これからの人生、一緒に歩いていきましょう。よろしくお願いします」

先輩の言葉に、会場内が感動で溢れ、大拍手と大歓声で包まれていた。
もちろん、私達三人は大号泣していた。涙で視界がよく見えなかったけど、最後まで先輩は美しかった。


           *


式は和やかに終了し、帰る時間となった。

「とても良い式だったわね」

本当にとても良い式だった。まだ式の余韻に浸っている。

「だな。すげー感動した」

「次は二人の結婚式…ですかね?」

綾香がぶっ込んできた。突然、何を言うんだと思ったが、きっと綾香なりに私達のことを応援してくれているんだなと思った。
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