腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
「実はね、私も彼氏と同棲を始めたの」

驚いたが、付き合いが長いので、同棲していてもおかしくないと思った。

「そうなんだ。同棲している最中で、何かあった感じ?」

綾香は首を縦に頷いた。一体、彼氏と何があったのだろうか。
今までの話を聞いている限り、同棲で上手くいかないような人には思えない。
人は人柄だけじゃ分からないということであろう。
見えないところは、分からないということである。

「上手く言えないけど、彼が優しすぎるの。それが嬉しかったはずなのに、いつの間にか息苦しくなった感じ」

何でも度が過ぎると、嬉しさよりも違和感を感じてしまう。程々が良かったりするものだ。
綾香はそういうことが言いたいんだろうなと思った。

「なるほど。優しすぎるところに、綾香の心が限界を超えちゃった感じなんだね」

「そうなの。嬉しいはずなのに、全然嬉しくないの」

綾香の気持ちは分からなくもない。
でも、私は美咲くんに対して、そう思ったことは一度もない。
優しくされてとても嬉しいし、美咲くんのしてくれることなら、何でも嬉しい。
そう思えないのは、気持ちの変化…ということだろうか。分かるようで、私には分からなかった。

「どうして、嬉しくなくなっちゃったの?」

こうなったら、そう思うようになった原因を知ることが大事だ。
その上で、どう対処していくのかも大事である。
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