腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
「茜、トイレとお風呂の掃除、しておいたよ」

私がやる前に、美咲くんがやってくれた。本当に有難い。

「ありがとう。後は私がやるから、美咲くんはゆっくりしてて」

「分かった。ゆっくりさせてもらうな」

やっと美咲くんが、ソファにゆっくり腰を下ろした。
その時、昨日、綾香が言っていたことを思い出した。“私のことばかり優先されすぎると…”って言っていた言葉。今なら少し分かる気がする。
でも、私は息苦しくは感じない。私よりも多く家事をやってくれる美咲くんに感謝しつつ、もっと私も美咲くんより多く家事をこなせるようになりたいって思う。
頼られれば嬉しいし、その逆も然りで。ゆっくり休んでくれることも嬉しい。
誰かと一緒に暮らしていくということは、助け合っていくものだと常日頃、一緒に暮らしていて思う。
どちらか一方だけが背負いすぎてしまうと、申し訳ない気持ちになるし、自分だけがやるのも違うし。
一緒に協力して、二人で頑張りたい。綾香の彼氏にもこの気持ちが伝わってほしいと思った。


           *


一通り家事を終え、二人でゆっくりし始めた。
それぞれ好きなことをし、ただ同じ空間に居るだけという状態だ。
大体、休日はいつもこんな感じだ。特に予定がなければ、リビングのソファの上でダラダラ過ごしている。
アニメを見たい時だけ一緒に見ている。それ以外の時は、殆ど個人の自由だ。
ちなみに、私はアプリゲームのストーリーを読んでいて。美咲くんはBLの新刊を読んでいる。
こうやって、各々で好きなことを一緒にやっている時間が好きで。二人共、この時間を大切にしている。
< 743 / 810 >

この作品をシェア

pagetop