腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
「いえいえ。そう言ってもらえてなによりです」

そうこうしているうちに、美咲くんがお皿をリビングのテーブルの上に並べていた。

「綾香、飯ができたから、好きな時に食べて」

朝食ができたみたいだ。良い匂いが鼻腔を擽る。

「分かった。とりあえず、先に歯を磨いてくるね」

綾香は歯を磨きに、洗面所へと向かった。

「お待たせ。…それでは早速、頂きます」

綾香が朝食を頬張った。よっぽどお腹が空いていたみたいだ。

「ん…、美味しい」

美咲くんが作る料理は、とても美味しくて。
一口食べただけで、幸福感を味わえる。

「毎日美味しい手料理が食べられる茜が羨ましい」

綾香は毎日、手料理が食べられないってことかな?
彼氏さんも綾香も料理をするのが苦手なのか、もしくは作る暇がないほど忙しいとか?
あまり詮索するのは良くないので、深く追求しないでおくことにした。

「そうかな?そう言ってくれてありがとう」

こうは言ったが、確かに綾香の言う通りだ。
美味しいご飯を毎日食べられることは、本当に幸せなことだ。

「息詰まったら、いつでも飯を食いに来てもいいからな」

美咲くんが綾香の気持ちを察して、一言そう言った。
その一言に、綾香の心は救われたみたいで、喜んだ表情を浮かべていた。

「そうさせてもらおうかな。ちゃんと事前に連絡してから行くので、ご安心ください。あと、ちゃんと手土産も持って行くので」

連絡は確かにないよりはある方がマシだが、手土産を持ってきてもらうほど、気を使ってくれなくても大丈夫だ。
だって、相手は綾香だから。それでも逆の立場であれば、それなりに気を使う。
ここは綾香の言葉に甘えよう。綾香のご厚意を大事にしたいから。
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