腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
「そうだね。でも、それだけ?」

わざと意地悪なことを言ってみた。
俺の言葉に、美幸は顔を真っ赤にさせた。

「もう!そういうこと言わないでよ!…まぁ、そうだけど」

恥ずかしそうに言う美幸に、俺はドキドキした。
大好きな奥さんの可愛い姿に、俺はまた気持ちが昂った。

「もう一回してもいい?」

俺の問いに、美幸は小さく首を縦に頷いた。
そのサインに俺は手を伸ばし、美幸を求めた。
優しくしたいのに、優しくできなかった。無我夢中で求めた。
求めすぎてしまったせいで、美幸は途中で気を失った。
そんな美幸を愛おしく見つめながら、眠りについた。


           *


目を覚ますと、隣に美幸がいなかった。
俺は焦って、リビングに向かった。すると、美幸はソファの上でスマホを弄っていた。

「真、どうしたの?そんなに慌てて…」

他人の気持ちを知らない美幸は、呑気なもので。
その態度に、俺は飽き飽きしていた。

「そりゃ、慌てるよ。だって目を覚ましたら、隣にいないんだもん」

俺の言葉を聞いた美幸は、小さく笑ってから、話し始めた。

「私はどこにも行かないよ。真の傍に居るよ」

分かっていても、いざこういう場面に直面すると、心が揺さぶられてしまう。
美幸にはそういう気持ちがないのだろうか。もしかしたら、俺がまだまだ子供なのかもしれない。
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