腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
昂った気持ちのまま、余韻に浸っていた。
公演終了と共に会場を後にし、会場近くのカフェに入り、美咲くんと舞台の感想を語った。

「茜、推しって存在するんだなって、初めてそう思った」

どうやら、全く同じことを考えていたみたいだ。

「右に同じく。本当に推しがそこにいた」

二人共感動のあまり、語彙力を失っていた。
これ以上言葉にするのも憚られるので、このくらいで調度よかった。

「グッズをもっと買っておけばよかったな。事後通販してくれないかな」

私も舞台を鑑賞するまでは、少し躊躇していた。
一度、拝見してからじゃないと、自分が2.5次元を受け入れられるかどうか分からないから。
ダメだった時のリスクも考え、必要最低限に収めておいた。
しかし、私達にそんな心配など必要なかった。どっぷり沼に浸かってしまった。
寧ろあまり買わなかったことを後悔しているくらいだ。

「だね。事後通販を願うのみ」

きっと事後通販でたくさん買うに違いない。
反動で原作の方のグッズも、たくさん買うであろう。

「次の公演も観に行きたいな。できれば多く現場に通いたい」

今回、初めて2.5次元の舞台を鑑賞して、キラキラした世界に私達は魅了された。
もう一度、あの空間に足を運びたい。できれば何回でも。
これから私達の週末の予定は、舞台鑑賞で埋まりそうだ。

「うん!そうしよう!それで、他にも気になる舞台があったら、観に行こう」

「お!いいね!行こう!推しの俳優さん探しをしよう」

新しい沼を見つけて、私達の間に新しい趣味ができたのであった。
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