腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした


           *


打ち合わせを終えた後、どこにも寄り道せずにそのまま帰宅した。今日は美咲くんが休日なためお家にいるから早く帰りたかった。
それに今日は打ち合わせがあったため、シフトは入れずに休日にした。
本当は週末で忙しいためシフトを入れたかったが、打ち合わせがどのくらい時間がかかるか分からなかったため、敢えて時間を空けておくためにシフトを入れないでおいた。
今思えばシフトを入れなくてよかった。美咲くんに話したいことがあるから。

「ただいま…」

美咲くんはリビングのソファの上で寛いでいた。どうやら買い溜めしていたBL漫画を読んでいるみたいだ。
私の声が聞こえると漫画から目を離し、優しい微笑みを浮かべながら、こちらを振り向いてくれた。

「おかえり。打ち合わせお疲れ様」

「ありがと。実はご報告がございます」

「お!何なに?」

キラキラした目でこちらを見てくる。この先の言葉を期待しているかのように…。
今日はその期待に応えられそうだ。やっと皆の期待に応えることができて、私としても嬉しかった。

「本日、やっと連載の許可を頂きました」

やっとこの言葉が言えた。この言葉が言えるまで時間がかかった。待たせてしまったことが申し訳ないが、信じて待っていてくれた人達がいたからこそ、ここまで頑張ることができた。
感謝している。この人達の気持ちを無駄にしないように、私は一生懸命、漫画家として頑張ろうと思う。

「おめでとう。めちゃくちゃ嬉しい。よし。お祝いしよう。赤飯炊かないと…」

お祝いといったら赤飯。昔からお祝い事といったらいつも赤飯だった。
真っ先にお祝いをしようとしてくれる旦那さんの気持ちが嬉しかった。本当に私は人に恵まれているなと思う。こういう時だからこそ、よりそう実感した。
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