腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
「ありがとう。これから忙しくなると思う。だから美咲くんにたくさん迷惑をかけることになると思うけど。連載頑張るね」

私がそう言った瞬間、美咲くんに抱きしめられた。優しく包み込むみたいに抱きしめてくれた。

「…そんなこと気にしなくて大丈夫だから。たくさん俺に迷惑かけてよ。俺も茜を支えられるように頑張る」

もう充分、支えてもらっている。漫画家の道を決意した時も。連載がなかなか決まらなかった時も。どんな時でも美咲くんが支えてくれた。美咲くんには感謝してもしきれない。それぐらいたくさん支えてもらった。
これから先もたくさん支えてもらうことになると思う。
でも美咲くんに支えてもらうばかりじゃなくて、私も美咲くんを支えたい。夫婦として一緒に頑張っていきたい。

「そう言ってくれてありがとう。美咲くんもいっぱい迷惑かけてね。今は私の方がたくさん迷惑をかけることになると思うけど…」

漫画家としてスタートを切ったばかりなので、右も左も分からないまま初めての連載を始める。
竹宮さんがいるとはいえども、物語の展開で煮詰まったりした時、私の心の余裕は一気に失われる。
そうなった時、美咲くんに多大なるご迷惑をおかけすることになるであろう。極力迷惑をかけないよう頑張るが、初めての連載なのでどうなるかなんて今から想像がつかない。

「そんなのケースバイケースだろ。今は茜の方が大変な時期ってだけで、俺が大変な時期だってあるだろうし」

言われてみればそうだ。気にしたって仕方がないことだってある。
私達はお互いに支え合っていけばいい。いつだって手を取り合ってきたのだから。

「そうだね。お互い様だもんね」

「おう。そうだぞ。お互い様だ」

旦那が頼もしい人で良かった。これで私は心置きなく漫画に専念できそうだ。
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