君に届けたい想い
「どうしたの、愛実ちゃん??」


…行き先を決めてから約2分。
今は星也君と並んで歩き、行き先の…星也君の家へと向かっている。


「どうしたのじゃないよ。行きたくないのに…」


「あれぇ~?分かったって言ったの誰だったっけなぁ~...」


「それは私だけど…!!――はぁぁぁ……」


「分かってるんならグチグチ言わないの♪」


「………」


私が星也君に勝てる日は一生来ない……。


「はい、到着~♪」


星也君が自分の家だと言った場所。
その場所は……


「私の家のすぐ近くじゃん!!!」




――そう。私の家はここから…歩いて約40秒。


「えっ―」


目を見開いたままの星也君。
この真実には驚きを隠せないみたい。


「本当だよ。ここから歩いて40秒ぐらい...」


「ま……マジで?!じゃぁ俺、これから毎日愛実ちゃん送り迎えする☆」


「――はあぁぁあ??」


―思わず変な声を出してしまった私。
だって送り迎えって…付き合ってるわけでもないのに。


「もぉ~何言ってるの?愛実ちゃん、俺たち付き合ってるよ♪」


星也君が言った言葉は、私の心の中で思ってたことの、答え。
心の中読まれてるみたい。
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