妹に代わり泉に身を投げた私、湖底の街で愛を知る 〜虐げられた私が幸せを築くまで〜
第38話 二人きり
「二人とも、楽しんでいるか?」
「あ、アダン様!」
彼の声にノアは振り向き。嬉しそうに彼に抱きつく。
そんなノアを見たアダン様は……どことなく頬が緩んでいるように思う。私は仲睦まじい二人の抱擁姿を見ていると、ふとアダン様の胸元で何かが光ったような気がした。
よく見ると、珍しくアダン様は首飾りを身につけている。どこかで見たことがあるような形の装飾品だ、と考えたところで、私は思わず首元に手を当てた。
そうだ、これだ。
私が初めてアダン様から送られた首飾り。
きっと似たようなものを元々持っていたのだろう、と判断した私だったけれど……もしかしたらお揃いだったのかもしれない、と少しだけ胸が高鳴る。
ただ、アダン様はそんな意味で身につけているわけではないはずだ。そう思い込もうとする私の胸に、微かな疼きが胸を掠める。
その意味を理解する前に、私はノアに呼び止められた。
「エーヴァ! 僕、ちょっと行きたいところがあるんだ! 行ってくるね!」
「え……う、うん?」
「アダン様と一緒に行っててー!」
そう言って走り去っていくノア。
てっきりノアがアダン様と一緒に行くものだと考えていた私は、呆然とノアの背中を見送る。アダン様も彼のいきなりの行動に驚いたのか、口が半開きのままになっていた。
しばらく唖然としていた私たち。けれども、先に正気を取り戻したアダン様の咳払いで、私も動き始める。ノアを放置して良いのだろうか、と訴えるようにアダン様へ視線を送っていると……。
「護衛の者が着いているから問題ないだろう」
彼の言葉に胸を撫で下ろす私。そんな私の前にアダン様の手が差し出された。
「よかったら、私と祭りを回るか?」
「よろしいのですか?」
「……ああ、私が君と一緒に回りたい」
端的ではあるが、迷いのない言葉に、私は胸の鼓動が早まっていく。それと同時に頬が上気する。
「……はい」
私はアダン様の手の上に、自分の手を乗せた。
「あ、アダン様!」
彼の声にノアは振り向き。嬉しそうに彼に抱きつく。
そんなノアを見たアダン様は……どことなく頬が緩んでいるように思う。私は仲睦まじい二人の抱擁姿を見ていると、ふとアダン様の胸元で何かが光ったような気がした。
よく見ると、珍しくアダン様は首飾りを身につけている。どこかで見たことがあるような形の装飾品だ、と考えたところで、私は思わず首元に手を当てた。
そうだ、これだ。
私が初めてアダン様から送られた首飾り。
きっと似たようなものを元々持っていたのだろう、と判断した私だったけれど……もしかしたらお揃いだったのかもしれない、と少しだけ胸が高鳴る。
ただ、アダン様はそんな意味で身につけているわけではないはずだ。そう思い込もうとする私の胸に、微かな疼きが胸を掠める。
その意味を理解する前に、私はノアに呼び止められた。
「エーヴァ! 僕、ちょっと行きたいところがあるんだ! 行ってくるね!」
「え……う、うん?」
「アダン様と一緒に行っててー!」
そう言って走り去っていくノア。
てっきりノアがアダン様と一緒に行くものだと考えていた私は、呆然とノアの背中を見送る。アダン様も彼のいきなりの行動に驚いたのか、口が半開きのままになっていた。
しばらく唖然としていた私たち。けれども、先に正気を取り戻したアダン様の咳払いで、私も動き始める。ノアを放置して良いのだろうか、と訴えるようにアダン様へ視線を送っていると……。
「護衛の者が着いているから問題ないだろう」
彼の言葉に胸を撫で下ろす私。そんな私の前にアダン様の手が差し出された。
「よかったら、私と祭りを回るか?」
「よろしいのですか?」
「……ああ、私が君と一緒に回りたい」
端的ではあるが、迷いのない言葉に、私は胸の鼓動が早まっていく。それと同時に頬が上気する。
「……はい」
私はアダン様の手の上に、自分の手を乗せた。