妹に代わり泉に身を投げた私、湖底の街で愛を知る 〜虐げられた私が幸せを築くまで〜
 私たちはその後呼び出され、空の街の中心部にある王宮の応接間を訪れていた。
 既にセファーさんとノアは応接間のソファーでくつろいでおり、私たちが部屋に入ると手を振って迎え入れてくれる。
 そして私が部屋に入ると、ノアの視線が私の首元に注がれた。
 
「あれ? その首飾り初めて見た! 似合ってる!」
「本当だぁ〜。もしかしてさっき買った〜?」
 
 ニヤニヤと笑っている二人を見て、頬が熱くなる。恥ずかしくなった私が俯いていると、隣にいたアダン様が一歩前に踏み出した。

「ああ、気になっていたようだったから購入して贈った」

 そうアダン様が告げると、最初は「へぇー」と言っていたセファーさんが、目を見開く。そして口をあんぐりと開けて彼を見た。
 
「ええええ! アダン、そんな気を遣えたの?!」

 セファーさんにしては珍しく、叫び声を上げる。どうやら以前アダン様が私に首飾りを贈ってくれたことを知らなかったようだ。
 
「そうだよー! エーヴァが身につけている、もうひとつの首飾りもアダン様が購入したものだよ!」
「知らなかったぁ〜へぇ、あのアダンがねぇ……しかも自分から言うなんて……変わったねぇ」
 
 しみじみと呟くセファーさん。その言葉に私は、自分も変われているといいな……と思った。
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