ようこそときめき部!~恋も夢も見つかるときめきだらけの部活動⁉
16、見上げた夜空に思うこと (side 星名)
食堂での晩ご飯を終えて、寮に戻った俺は、ベランダに出て真っ黒な空を見上げる。
ところどころに見える小さな星が、ここにいるよ、って主張するみたいに瞬いていた。
「……びっくりした……」
思わずつぶやきがもれる。
今日の部活でのこともそうだけど、俺はさっきの食堂でのできごとにも驚いていた。
いつものように咲森さんと二人でご飯を食べていると、今日はときめき部の先輩たちもやってきたんだ。
向かいに座る俺に対して、三滝先輩と夏目先輩は咲森さんの隣にぴったりと座っていて、六崎先輩がその横に、俺の横に伊瀬先輩が座った。
みんながみんな咲森さんを中心に話していて、その距離の近さに、俺は驚いたんだ。
たしかにここ数週間、咲森さんは先輩たちの部活を代わる代わる体験していたわけだけれど、その体験入部が終わるたび、先輩たちとの距離が縮まっているような気がした。
「咲森さん、星みたいに明るくて優しいもんなぁ……」
きっと先輩たちも、彼女と自分の大好きな部活をすることができて、楽しかったんだと思う。
それくらい想像がつくけど……。
「なんだかなぁ……」
咲森さんと一番に仲良くなったのは、俺なのにな……。
そんな小さなことを考えてしまう。
中学生にもなって、子供っぽすぎるっていうのは、よくわかっているんだけど……。
「あっ、流れ星」
目の前にすうっと、小さな光の線が流れ落ちる。
それはあっという間に消えてしまって、願い事を三回言うひまなんてまったくなかった。
来週は俺が所属する天文部に、咲森さんが体験入部に来てくれる。
「……咲森さんに、天文部を楽しんでもらえますように……」
小さくつぶやいて、俺は寮の部屋へと戻った。